不登校になりつつある場合どうしたらいいですか？

お子さんが学校を行き渋りはじめた理由は色々です。親にも学校にも言えないことがあったのかもしれません。また発達障害，グレーゾーンなど平均的なお子さんとは違う特色があり親子ともに
そのことに気がついていないかもしれません。とにかく、お子さん自身も深刻な悩みがあり辛い状況であることが多いでしょう。

子供が学校を休みがちになっている

そんな中、親御さんの心の中も不安と心配と怒りで一杯です。

と怒鳴ったり心配したり、無理やり学校に引っ張っていったり・・・

確かにそういうことが必要な場合もあります。まずはプロのスクールカウンセリングの先生や、教育相談の先生などに相談してみましょう。

そして、まずは怒鳴ったり、無理やりいうことを聞かせる前にお子さんの声に耳を傾けて欲しいのです。「どうしたの？学校に行きたくないの？」「何かあった？」「話てもいいんだよ」「どういう気持ちなの？」とゆっくり時間をかけてどういう状況なのか聞いてみて下さい。

ひょっとしたら親には言えないけど虐めにあっているのかもしれません。例えば虐めや仲間外れになっているとします。一番辛いのは虐めにあっている（または学校で孤立している）お子さんです。

本当に、どうしたら良いか困って悩んで辛い思いをしているのに家で怒鳴られたら、もう完全に逃げ場が塞がれてしまいます。そして親に気持ちを話そうと思っても怒鳴られてしまったら、相談しても結果は見えているわけですから（怒鳴られる）心のうちを話してくれることもないかもしれません。そうする家にいても怒られるし話を聞いてもらえないお子さんは部屋に引きこもって出てこなくなるかもしれません。

子供の世界はとても狭いと思います。そして、どんなに賢いお子さんも人生経験は全くないわけですから解決方法が思い浮かびません。狭い世界で「義務教育の学校に絶対に行かないといけない」「社会のルールを守れない私は駄目な人間だ」「みんなと同じように楽しく過ごすことが出来ない」「どこにも居場所はない」「そして解決方法は分からない」「死ぬしかない」とどんどん悪い方向に向かってしまう場合もあります。

また保護者の方でも選択肢が「義務教育の学校」一択、またはフリースクールの存在を知っていたとしても人生の落ちこぼれが行くような場所という認識を持っていたら、なんとしてでも「義務教育の学校」に行かせなければならない、と必死になって親子とも心が疲弊してしまうことでしょう。

まずは大人の私達が落ち着いて考えてみましょう。

義務教育とは

義務教育とは日本国憲法や教育基本法に基づき、国民が保護する子どもに9年間（小学校6年間、中学校3年間）の普通教育を受けさせることを義務付けられた制度です。社会の基盤となる基礎学力や資質を育む社会的な目的と、個人の「教育を受ける権利」を保障するという両方の側面を持っています。 

と、このように私は考えました。子供が「生死について考えるまでに苦しんでいる」状態を放置する、そんな子供を無理やりに引っ張って学校に連れていくよりは、別のところで義務教育と同等の勉強をした方がいいのではないか、と。

自宅学習（オンライン通信教育）、オンラインフリースクールでも出席認定は受けられる

もし義務教育と同等程度の教育を受けたとしても保護者が心配するのは「出席認定」です。勉強を頑張っていても「出席認定」が少ないと学校の内申書に響いてしまい、高校を受験する時に不利になってしまうことを大変危惧して、なんとしても子供を学校に通わせないと・・・と焦る保護者の方はとても多いと思います。

でも心配しないでください。今は自宅でオンライン学習しても、オンラインフリースクールに自宅から登校しても一定の条件を満たせば「出席認定」は受けられます。

(一定の条件はあるので気になる方は次の記事も確認してみて下さいね）

出席認定をもらうためには保護者も少し学校と関わりを持たなければなりません。月に1回面談する，または教育相談に相談する、など親御さん自身がお子さんの不登校解決のために前向きに相談に行っている姿勢は必要です。実際に相談に行っている間に良いアドバイスを頂けたり不登校が解決することもあるでしょう。とにかく親の方も学校に行ってみましょう。

出席認定をうけるためには、まずはお子さんとの話し合い

また「出席認定」をうけるための条件以外に大事なことは、まずはお子さんとの話し合いです。学校を休んだとしても何も解決しないことはお子さん自身がよく分かっています。

そういう心が疲弊したお子さんに「学校に行かなくても出席扱いになる方法があること」「学校と同じような勉強をしたら学校に行かなくていいこと」を説明してあげましょう。

「学校に行かなくていい」と親が認めたことでお子さんにとっては非常に大きな安心材料になります。その上で、そのかわりに市が運営する無料のフリースクールにまずは一時間だけでも登校してみる，自宅でオンライン学習を毎日少しでもやってみる、などお子さん自身と相談してみましょう。お子さんでも人間でも何もできない状態は、とても辛いものです。子供の方でも学校に通っていない自分を卑下し将来のことを心配して小さな胸を痛めていることは多いものです。

まずは「他の方法もあること」「将来について心配しなくても良いこと」を教えてあげてください。学校に毎日通っていても全く勉強しないお子さんだっているわけですから、学校だけが全てとは言い切れないよ、と。

フリースクールに行ってしまったら二度と学校には戻れない？

保護者の方で「もしフリースクールに行く」という選択肢をとってしまったら二度と学校に登校できなくなってしまうのではないか、学校へ行くという道を切り捨てることは出来ない、とお考えの方は多いと思います。

私は色々なフリースクールを見学に行き、オンラインフリースクールなどの説明もあちこち受け心療内科にも精神科にも通ってみましたがプロの方々は一様に「実際は逆です」とおっしゃっています。

家の中に一人で閉じこもるようになるよりはフリースクールで自分を心配してくれる大人との触れ合い、同じような境遇のお子さんと出会う体験、信頼できる友人が出来ると子供は自信を取り戻し
再登校することも多々あるようです。

そしてまたフリースクールに戻る場合もあるようですが、学校に行かない時はフリースクールへ通う、またはオンライン学習して出席認定をもらう、などお子さんの状態をみて相談しながらやっていきましょう。

そうやって義務教育をやり過ごし、高校で仕切り直すという手もあるのですから・・・

大切なのはお子さんの心と自信を復活させることだと私は思っています。