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不登校の始まりから回復に至るまでには大まかに七段階あると言われています。不登校の七段階について簡単にまとめてみました。
| 不登校の段階 | 状態 | 主な特徴 |
| 第一段階 | 不登校予兆期(開始期) | ・体調不良を訴える ・学校の話題を避けたがる ・暗い顔でぼんやりしている ・家族との会話が減る |
| 第二段階 | 悩み苦しむ時期 | ・学校を休み始める ・反抗的になる ・罪悪感に苦しむ ・暴れたり怒鳴ったりする ・感情が爆発する |
| 第三段階 | エネルギー補充(無為)期 | ・一日中寝る ・食事をしない ・お風呂にも入らない ・部屋にこもる ・無気力 |
| 第四段階 | エネルギー再活性期 | ・ゲームやスマホに熱中する ・昼夜逆転生活 ・好きなことを始める ・甘えてくる |
| 第五段階 | 再活動希望期 | ・「暇だなあ」「何かしようかな」と発言が出る ・生活リズムが整い始める |
| 第六段階 | リハビリ(不安定活動)期 | ・実際に活動をはじめる ・休みながらも進んでいく ・笑顔が増える |
| 第七段階 | 完全登校・社会復帰期 | ・安定して登校出来る ・社会とかかわりながら生活出来る ・自分で決めて行動出来る |
この七段階は大体の目安であって必ずしも直線的ではなく、エネルギー再活性期に入ったようだったのにまたエネルギー補充(無為)期に戻ったり・・・三歩進んだように見えて二歩下がる、など進んでは戻るという状態があることは珍しいことではないので慌てずに各段階にあった見守りを心掛けながら様子を見ましょう。
不登校の七段階に合わせた声かけや見守りが必要
不登校の七段階には各段階にあった声かけや見守りが必要です。全てが当てはまるわけではありませんが大まかにご説明させていただきます。
不登校の第一段階 不登校開始期(予兆期)
不登校の第一段階は不登校がはじまりそうな予兆があります。
●暗い顔をしてぼんやりすることが増えた
●「最近体調が悪い」「お腹が痛い」「頭が痛い」と体調不良を訴える
●憂鬱そうな態度で好きなことや趣味も熱中しなくなった。
●家族との会話が減る
お子さんの表情が暗くなり、ぼんやりすることが増えた。信頼関係が強く些細な悩み事も家で話す家庭ではお子さんが学校での悩みを話すことも増えるかもしれません。また、逆に学校の話題を避けたがる,好きなことに熱中しなくなった、などよく観察すると保護者の方も「学校に行きたくないのかな?」「何か嫌なことがあるのかな」と気がつきはじめる時期です。日々の中で体調不良を訴えることが多くなるかもしれません。
保護者としては「学校に行きたくないの?」と尋ねて「行きたくない」と言われても保護者もどう対応したら良いか悩むところなのですが、もし、聞けるようなら「なんか嫌なことあった?」「悩みごとでもある?」とさりげなく尋ねてみましょう。
保護者の方も、まだ本格的に学校を休み始めたわけではないので「甘えなのかな」ここで問題を掘り下げずに自分で解決してもらった方が良いのかも?と判断を迷うところです。
早期発見と早期対応がお子さんにとって良いことなので、家庭だけで判断せずに早めに学校の先生やスクールカウンセリング,教育相談に親子とも相談してみましょう。カウンセリングや教育相談や心療内科は、いよいよ追い詰められてから予約をとろうとしても2か月待ち,3か月待ちということがあるので早めに対策をとることが急務です。
不登校の第二段階
第二段階になると学校への不安や恐怖が顕著になり中々言いだせなかったお子さんも朝になると「今日は頭が痛い」「気持ち悪い」「お腹が痛い」と言い始め」学校には行けない態度を示し始めます。
●朝の準備がのろのろと動作が進まない
●朝になると体調が悪そうな顔で「今日は頭が痛い」「お腹が痛い」「気持ち悪い」と言いだす
●外出を避けるようになる
●「学校に行きなさい」と言うと感情を爆発させる
●イライラしたり不安そうな様子を見せる
●本人が罪悪感で苦しむ
第二段階では、だんだんと朝学校に行く時間になっても準備をしない,「体調が悪い」「お腹が痛い」と訴えて着替えない,学校に行かなくてはと思っているのに足が一歩も動かない,など段々学校に行けない日が増えていきます。お子さんも学校に居場所がなかったり,学校に行けない自分に悩み苦しみ,罪悪感で一杯になっている時期です。この時期に「学校に行きなさい」と怒鳴って無理に行かせようとするのは逆効果で状況を長期化させます。本人もどうしたら良いか自分自身で悩み苦しんでいるので、まずは落ち着いてお子さんの心や悩みに寄り添いましょう。

我が家の場合は,学校はたまに休みながら頑張って行っているけど毎日人生に悩んでしまって「生きていくことは出来ない」「もう死ぬしかない」と思い詰めてしまっていました。第一段階から第二段階の間か第二段階に入る位だったと思います。「学校を休んだら?」と提案しましたが「一日休んでも、次の日は学校があるから終わりはない。死ぬしかないんだ」と言っていたので「死ぬ位なら学校をやめて別の方法で勉強するという選択肢がある」と提案しました。
我が家の場合は第一段階に入る位には担任の先生,スクールカウンセリング,心療内科,教育相談に相談し学校を休み始めた段階で、一旦学校は行かずにフリースクールに通うこと,自宅で学習しながら出席認定をもらうという別のルートの提案をしたので、第二段階から一気に第六段階,第七段階へ進みました。
人生には違う選択肢がある、と知ってフリースクールに通いはじめたことで自分で決断し実行してみる、という新しい段階に進めるようになりました。
不登校第三段階 エネルギー補充(無為)期
学校に行かないといけない、と思っているのにどうしても学校に行けない、そういう時期に無理に学校に行かせようとすると段々とエネルギーが枯渇してしまい、人生に絶望し無気力になっていきます。第二段階,第三段階で子供を甘やかすまい、と心を鬼にして「学校に行きなさい」「みんな行ってるでしょ」「何故行けないの」「そんなことでは将来やっていけないよ」「頑張れ」「もっと頑張れよ」と叱咤激励していると第三段階の無気力,生きる気力がない,活動する力が出ない、とにかく眠るしかない、というエネルギー補充(無為)期に移行していきやすくなります。
教育相談センターの心理士さんや心療内科の先生のお話にうかがったところによると「この段階になると本当に無気力で、どんなに話かけても無反応になってしまうので早く対応して正解だった」というお話でした。
第一段階,第二段階で怒りすぎるとお子さんの居場所が学校にも家にもなくなってしまい無気力になったり,追い詰められて自ら命を絶つ決断を招くことになりかねないので、せめて自宅は安心できて
自分の気持ちを話せる空間作りを心がけましょう。生産的なことは何もない期間なので保護者の方も「こんなことでいいのかな?」と不安と焦りで一杯になりますが、不登校の八割は五年以内に進学,就労していますのでお子さんを信じて待ちましょう。
不登校第四段階 エネルギー再活性期
第三段階エネルギー補充(無為)期の終わり頃になると無気力でずっと眠っているのではなく、自分の好きなことをはじめるようになります。近年のお子さんが一日中ゲームをしていることも多いので保護者の方からしたら「ただ遊んでいる」「甘えている」ように思い焦ったり,イライラしたりしますが
何かを行動するエネルギーが出てきた、ということで少し回復していると考えると良いと思います。
もしお子さんの状態が良ければ、オンラインフリースクールなどに参加して、ネットで友人と繋がってみるのも良いかもしれません。
不登校第五段階 再活動希望期
第五段階に入ると、いよいよ本人自身が自ら「暇だなあ」「何かしようかな」と発言したりします。学校に行けないことで罪悪感で一杯だったお子さん自身が将来に向けて何かやらなければならないなと立ち上がり始める時期です。
もしお子さんが「暇だな」とポツリと発言されたら、その機会を逃さずに「こういうところがあるらしいよ」とハードルが低いオンラインフリースクールや、様々なタイプのフリースクールを提案してみるのも良いでしょう。お子さんが無気力で悩んでいる期間も保護者の方は色々な情報を集めて、お子さんにはどんな環境が合っているか思いめぐらせてみて下さいね。
もしお子さんが興味を示したらオンラインフリースクールやリアルなフリースクールの体験に参加してみても良いと思います
>>>不登校でも大丈夫!オンラインフリースクール・自宅学習一覧
不登校第六段階リハビリ(不安定活動)期
第五段階に「何かやろうかな」と思い始めたお子さんが、保護者の助けやカウンセラーの助けを得たりしながら(または自ら調べて)フリースクールに通い始めたり、学校に再登校し始めたり、学習を始めたり試行錯誤しはじめる段階です。(まずは保健室登校や別室登校などからはじめるお子さんも多いようです)
この段階になると本人不安に思いつつも非常に勇気を出して頑張っている状態なので、余計なアドバイスは不要です。ただ、お子さんが勇気を出して一歩踏み出しても、また後退することも多い時期です。
もし後退していけない時があっても「大丈夫。行こうと思っただけで凄いじゃん。」「大丈夫、大丈夫。一回行けただけで凄いよ」と「誰でも不安になったりするよ」と、ただ受け止めてあげて下さい。

我が家はフリースクールに行きはじめた時に、たまたま通学したフリースクールが合わなくて余計に落ち込んでしまった時期がありました。でも心理士さんから「フリースクールは相性があるから、色々なところに体験に行ってみた方がいい」と最初に聞いていたので、少し落ち込みから回復した時に「心理士さんもそうアドバイスしてくれてたから、相性があるんだよ。オンライン体験会に参加してみたら?」と別のところに参加したら、とても楽しくて「ほんとだ!通いやすそうなところもある」と、また勇気が出たりしました。いったりきたりする期間なので、後退しても心配しないでくださいね。
完全登校・社会復帰期
第五~六段階は行ったり来たりすることも多く「元気そうなのに、何故出来ない?」「あ~、また駄目だったか~。大丈夫かな?」と保護者も心配になりますが、お子さんを信じて落ち着いて見守りましょう。

我が家の場合は様々なフリースクールや通信制高等学校の体験に行って沢山の在校生の方と交流しましたが、皆さん「昼夜逆転の生活で、このままでは駄目だと思っていた」「中学校に全く行ってなかったから勉強をしなおさないといけないと思っていた」と不登校期間にも様々なことを考えていたことが分かりました。お子さんは、ただ甘えているだけではなく「学校に行きたいけど行けない」状態だったのです。心の中では「なんとかしなくちゃ」とお子さん自身が思っていて何かのきっかけで動き出すので、保護者はお子さんを信じましょう。
回復までの期間は人それぞれですが、回復期までお子さんの心の状態も様々に変化していきます。無気力で眠っていることしか出来なかった自分がオンラインで人と繋がることが出来た!フリースクールに登校することが出来た!隣の子と話すことが出来た!という小さな一歩はお子さんにとって大きな喜びでもあり、小さな成功体験の積み重ねが大きな自信に繋がり自分の価値観やアイデンティティの再構築に繋がります。
どん底状態の不登校時代から自分の頑張りで乗り越えることが出来た、というのは人生の大きな経験につながります。保護者は、とても心配したり焦ったり不安になりますが現代は不登校になったとしても
様々な受け皿があるので試行錯誤していきましょう。不登校のほとんどのお子さんが、なんらかの形で立ちあがっているのですから。


